東京都現代美術館で行われたTABFが企画する展覧会「清里現代美術館アーカイヴプロジェクト」と「MULTIPLES, INC. 1965-1992」の展示計画及び什器設計。本プロジェクトは、TABFの会期終了後に展示什器の『SKWAT亀有』への移設が決まっており、常設展として再び展開される予定である。ここでは"移設"を前提とした什器設計が必要となった。

｢清里現代美術館アーカイヴプロジェクト｣

展示什器の構成を、展示物を入れる"箱"とそれを支える"台"に分け、箱を左右から台でクランプする事で一体化する什器を考えた。クランプ(挟む)というシンプルな仕組みにした事で、搬入-設置-搬出の一連の流れをスムーズに実行する事が可能となった。また長さ3メートルに及ぶ壁面展示什器も、壁への固定方法をドッコ式にし引っ掛けるだけとする事で容易に取り外しができるようになっている。

｢MULTIPLES, INC. 1965-1992｣
｢MULTIPLES, INC. 1965-1992」はMarian Goodman Galleryによってニューヨーク、ロンドンなどで過去に展覧会を開催しており、その際の空間性や見せ方などを考察した上で什器の設計を行なった。
また、TABF後の移設先の空間,用途に合わせて形が変化できるような機能をもたせた。具体的には展示面を二段構成とし上段が180°回転するようになっており、横幅はmin180センチ(二段を重ねた時),max334センチ(直線状に伸ばした時)まで簡単に形を変える事ができる。